昨日は、アラガン社が主催する新製品の発売記念講演会に参加してきました。ちょっとピンぼけ。。。。
皮膚注入材としてシワやくぼみの治療に用いられるヒアルロン酸のジュビダームビスタです。
今更ヒアルロン酸??と思われるかもしれませんが、実はこれまで全てのヒアルロン酸製剤は厚生労働省の未承認品であり、医師の個人的裁量によって輸入、注入治療に用いられていたのです。
厚生労働省の承認を得るためにはかなりの諸費用と手続を要するため、美容領域においては現実問題ほとんどの会社が承認を取ることをしませんでした。
アラガン社は世界的に大きな会社であるため、我が国における承認に意欲を燃やし、眉間の表情ジワ治療薬ボトックスビスタも承認を取った上で、今回はヒアルロン酸のジュビダームビスタの承認を取りました。
実際にこの製材については以前に使用経験があります。他社よりも1本あたりの容量が少ないことなどから、私自身は他社の製品を主に使っていました。品質や使い勝手で何か問題があったわけではありませんでしたので、今回承認品となったことで、少しずつ使っていこうかなと思います。ただ、当然ですが販売される価格によっては患者様に負担頂く治療費に反映される可能性があります。そのあたり、ボトックスもそうでしたが、大量に使用する際にはちょっと考えてしまいます。。。。
今は世界最大手のQ-med社の製品(レスチレン・パーレイン)などを主に使用しております。さて、この先、アラガン社の戦略はどうなるのでしょうか。
私自身、ヒアルロン酸だけではなくレディエッセ(ハイドロキシアパタイト製剤)も使用していますし、世界的にはこれらの同時使用や使い分けが重要になってきています。加齢による顔面構造の変化は、皮膚・皮下脂肪の下垂と、深部脂肪・骨の萎縮とされており、このことが近年非常に強調されています。注入治療がますます重要になってきています。もはや機器だけでアンチエイジングをカバーできるほど美容医療は容易なものではなくなりつつあるのです。ボリュームを増す治療は加齢を改善するには必須です。機器だけでは絶対に無理な点があるのです。
そんな中、承認された正規品が登場してきたことは歓迎されることです。日本における美容医療が発展する足場を作ってくれていると思います。
そんな私も、今度の学会でアラガン社ジュビダームビスタを主としたヒアルロン酸注入について講演をすることになっています。ちょっと力を入れて世界の最新トレンドなどを話せれば良いなと思います。
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美容医療における国内承認のヒアルロン酸
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