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Channel: 美容外科開業医の独り言
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糸によるたるみ治療:ウルトラVリフトの新手法公開

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先週末はまたセミナー講演のお仕事。
当院でも人気の糸によるリフトアップ施術のウルトラVリフト、肌質改善の水光注射や最新の輪郭注射について当院での経験などをお話ししたうえで、実際の施術などを供覧しました。

ウルトラVリフトは従来単に糸を入れてその力で持ち上げようとするだけでしたが、当院ではその方法をさらに発展させた手法を用いて、しっかりとしたリフトアップ効果を出しています。
今回は加齢による皮下脂肪の下垂やその解剖学的構造変化を考慮して若い頃の位置に移動させるという手技を用いる事によって、従来法とは全く別物のような外観上分かる変化をもたらす3Dメソッドを公開しました。
1年半ほど前からこの手法に変更したことで患者満足度は大幅に上がり、ウルトラVリフトをリピートする患者様が増えています。
そもそも細くて引っかかりのない単純な吸収性の糸を挿入するだけで頬の皮下脂肪などが持ち上がるのかという意見もありましたが、4月の形成外科学会の発表後にその手技に興味を持ってくれたドクターも増え、今回実際の手法を披露することととなりました。
手技次第で効果が全く異なるので、この3Dメソッドが広まれば、今までなかなか効果を出せなかった顔の中央部頬のたるみに対する治療法の選択肢の一つとして重要なポジションを占めていくでしょう。
もちろん他に重要な事は糸の品質です。吸収性の合成糸は劣化もしやすいようです。今回のセミナーで質問があったのですが、他社の糸は実際の使用時に脆く切れやすくなっているものもあるそうで、これでは持ち上げる力を発揮できません。
韓国発祥のウルトラVリフト、類似品も多数登場していますが、先発の2社(ウルトラVリフトとリードファインスレッド)に比較して品質の劣る安価な製品も最近は見られるようです。

他にも水光注射の強力バージョンについても講演しました。出血や腫れなどのダウンタイムを最小に抑えた日本式水光注射手技の開発後、この手法は我が国でも随分普及しましたが、それだけでは物足りないという患者様も増えてきて、当院では最近、韓国式の強力バージョンも頻繁に用いるようになっています。この考え方や手法などもある程度確立されてきたので、患者様の希望によって薬剤選択だけでなく手技を選択して頂くことが可能となり、水光注射はさらに発展していくと思っています。

そして最後に新しい治療法、輪郭注射ですが、これは顔の脂肪を注射で減量させる手法です。韓国で流行しており、一度現地でその手法なども見学してきましたので、当院でも限定した患者様に使用をしてきました。ただ、薬剤の成分などはまだまだ日本人向けとは言いがたく、薬剤の製造元である欧州のメーカーとの調整の上、欧州で発売された新製品を導入してより安全に結果を出していく方向に進んでいます。さらに発展した手法になるのはもうすぐ。ある程度安定供給のメドが立てば一般の患者様にも実施していく予定ですので、もうしばらくお待ちください。当院の脂肪融解機器Vシェイプとの併用なども考えています。

バタバタしてなかなか休みが取れませんが、業界発展のため、そして新しく安全な良い手法を広めるため、講演活動などで医師向けの情報発信もしていこうと思います。


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