先週末はまたセミナー講演。
土曜の夜はディナーを食べながらという趣向の業者さんのセミナーがあり、アレックストライバンテージという機器についてお話をしました。
世界的にも数少ない(3つの波長、2つのパルス幅で)4種類のレーザーが発振できる高機能を有する機器であり、その使用用途は幅広く、様々な濃さのシミや肝斑、アザ、ほくろ、入れ墨の治療に用いる事ができますので、その優位性などを解説しました。
そして日曜は第9回美容抗加齢医学会。
パネルディスカッションで炭酸ガスレーザーについての講演をしました。4名の演者で討論を主におこなう形式でしたが、私がおこなっている方法などを説明するだけではなく、皆さんの使用法などを聞き、様々な討論をしたので、自分自身にとっても大変勉強になりました。
炭酸ガスレーザーは、主にほくろなどの良性腫瘍を美容目的で綺麗に取るのに用いられるスタンダードな機器です。最近ではこれらにフラクショナルレーザー機能(無数の微小な点状照射をおこなう装置)が搭載されるようになっており、ニキビ痕、傷跡やシワなどの治療にも多用されています。
当院ではCO2RE、アキュパルス、eCO2の3種類を導入していますが、それぞれに良さがあり、症例によって使い分けをしてより良い結果を出すようにしています。1台あれば十分じゃないかという意見もあるかと思いますが、やはり違いはあります。スタンダードな機器だからこそ、最もよく用いる機器だからこそ、その特性を理解し、複数台を使い分けることが患者満足度につながると思います。安価な機種だけで「腕」で勝負するのも良いのですが、やはり高性能な機器を複数台用いて、より良い結果を得たいものです。
例えば、剣の達人はボロボロの刀でも素人の名刀を持った人に勝てるかもしれません。しかし、達人が名刀を持てば最強です。達人だからボロボロの刀でも大丈夫、なのかもしれませんが、より極めたいと思う気持ちがあればそうはなりません。プロほど、高性能な機器を使って、より良い治療成績を出したいものです。
昨日はシネロンキャンデラ社という世界有数の医療レーザー機器メーカー本社の人達が来訪され、技術的な話を含めた様々な意見交換をしました。相変わらず下手な英語で悪戦苦闘しつつも、有益な時間でした。
新しい情報を入手しつつ、それを上手くアウトプットしていき、患者様に還元する・業界に還元することは我々医師の務めであり、ちょっと忙しくても今後も続けていきたいと思います。
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スタンダードな機器、炭酸ガスレーザーは奥が深い
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