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Channel: 美容外科開業医の独り言
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日本美容外科学会(JSAS)参加

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週末は日本美容外科学会JSAS(会長:湘南美容外科 相川佳之先生)で講演してきました。
JSAS

以前も書いたのですが、ややこしいことに日本美容外科学会という名前の学会は日本に2つあります。英語表記が異なり、JSAPS(日本形成外科学会を基盤とする学会)とJSAS(十仁病院を起源とする非形成外科医系の学会)です。
私はJSAPSの会員、評議員です。

色々と対立もありますが、組織的な諸問題は別として、最近はJSASの先生方もJSAPSの学会に参加され発表していますし、今回のJSASの学会でも私のような若輩者だけではなく、ご高名な大学形成外科関連の先生方の講演が多々ありました。

特別講演を依頼され、機器や糸、注入剤による非外科的な美容医療の実際についてお話をしてきました。特別講演という事で持ち時間は1時間。じっくりと講演できました。手術系のドクターが多い会ですので、できるだけ分かりやすく自身の考えをお伝えするようにしました。

そして企業共催のランチタイムのセミナーでも講演させて頂きました。これはピコ秒レーザーに関してでした。入れ墨には優れた結果を出すこのピコ秒レーザー、国内ではその発表は既にありますが、今回はそれ以外の特に肌質や色味の改善をも含めた効果の理論と実際について、1ヶ月間試用した経験を基に解説しました。入れ墨以外の内容はまだ日本では誰も話をしていませんので、何しろ資料がなくて大変でしたが、おかげでピコ秒レーザーに関する知識が増えたので、自分にとっても非常に勉強になりました。
JSAS2

学会終了後は、会長主催のパーティに参加。着席での会で、ちょうど前の席が東京大学口腔外科教授の高戸毅先生や東海大形成外科名誉教授の谷野隆三郎先生などということで、今後の美容医療や再生医療の在り方など貴重なお話を色々と伺い、また湘南美容外科相川先生の「情熱」あるお話しなど、楽しく過ごさせて頂きました。

2つの美容外科学会は、かなり性質の異なる組織です。大学やその医局出身者によって構成される学会JSAPSと、開業医ベースで集まった学会JSASです。学会内容も少しそれを反映した部分もあります。今回のJSASは特に経営的な講演が多くて、その点では形成外科医の私にとっては刺激がありすぎました(笑)
ただ、勉強になる講演、発表も多かったです。以前より学術的になりましたし、その講演の一部はJSAPS所属の先生方による講演でした。個々では交流が進んできています。

私自身は学会は学問・勉強の場であり、「学会の組織」とは異なると思っています。「組織」の立場になると政治的な事や形成外科専門医との関連など色々と対立構図もあります。しかし勉強するのであれば、どのような面白い発表、講演があるのかを優先したいものです。今までJSAPSつまり形成外科学会側は、少しハードルを上げて閉鎖的なところがありましたが、これからもっと広く門戸を開くようですし、徐々に学会が純粋な勉強の場になる、そんな気がします。
それが日本の美容医療全体のレベルアップにつながると強く思います。
そのような状況下で、両方の学会で講演をさせて頂けているのは非常に有り難いことです。


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