今年最初のブログです。
年末年始は久々に長期の休みで旅行をしました。
リフレッシュして先週は診療。年末の忙しさが続いている感じです。
そしてこの3連休はセミナー出席x3でお勉強でした。
土曜は韓国まで行ってきました。新しいプラズマ治療器Plexrのlaunching seminarがソウルで開催されたためです。韓国内の医師はもちろん、アジア各国の販売代理店なども参加した会で、業者が主催する会としてはかなり盛大なものでした。
イタリアで開発された機器であり、南ヨーロッパで普及しているとのことから、今回はギリシャのドクターが講演しました。
このPlexr、既に韓国では販売実績は上々のようで、なにより切らずにまぶたのたるみが治療できるのが売りの機器です。
プラズマというのは当院でもレガートという傷跡やニキビに有効な機器を導入していますが、それと同じく、皮膚表面にはカサブタは作りますがそのダメージは少なく、それでいてプラズマのエネルギーは深くまで届きます。レガートでケロイドが平坦化したり、深くまで炎症を起こしているニキビが改善するのは、深部へのエネルギー伝播よるものとされていますが、表面へのダメージは非常に少ないのです。
Plexrは表皮(皮膚の表面)にはしっかりとダメージを与え、カサブタを作りますが、基底膜という表皮の境界を越えてはダメージを与えないそうです。それでいて真皮(皮膚の深い部分・コラーゲンなどの構造物がある層)は収縮するという理論のようです。
通常のレーザーでは真皮への熱影響が生じる時には必ず表面へのダメージがあります。それを防ぐために冷却装置などがあるのですが、このプラズマはエネルギーの性質上、熱ではない活発な電子の力で真皮の収縮を生じさせるということでした。
当院でもテストを実施しています。ただ、少し赤みが残ったりと熱エネルギーがありそうな印象があり、今回のセミナーの発表と経過が違ったのですが、当院の照射の手法が異なっていることが分かり、それを補正してもう少しテストを繰り返し、近いうちに患者様に実施できるように技術を磨いていきたいと思います。
また、アジア人と欧米人では肌質も違いますし、そのあたりも含めた日本人に合った出力や手技なども考えていく必要があるとは思っています。
いずれにせよ、上まぶたを切らずにたるみを取るというのは、機器治療を主にしている医師にとっては切望しているものです。
既存の治療法は効果が薄かったので、このPlexrに期待をしています。
ただ、Soft surgeryとメーカーなどは呼称しており、外科的な手技をおこなえる技術が医師側にも求められる機器ですので、日本で浸透していくには時間がかかるかもしれません。
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年明けの韓国出張:新しいプラズマ治療器で上まぶたのたるみを切らずに治す。
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