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Channel: 美容外科開業医の独り言
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痩身治療も含めた美容というビジネス〜昨日の続き〜

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昨日、脱毛に関する話をブログに書きましたが、この件については関連したことを3年前に書いていました(こちら)。
このような話は毎年のように起こっています。施術自体の違法性を問われ逮捕、ビジネスとしての破綻などなど、一時的には上手くいっても、法的な問題・規則が不透明な分野というのは実際に関わる側にとっては怖い部分があります。行政側がしっかりしてくれないと、結局問題を先送りして、その場その場の対応に過ぎません。つまり解釈次第でいかようにでもなるから、何度も問題が発生しているのだと思います。
そして、そのブログの中で、痩身治療も同じようになる可能性があると指摘していました。
実際、どうなったでしょうか?
冷却脂肪減量、HIFU(高密度焦点式超音波)による脂肪破壊の機器が医療現場では使われ始めたのですが、同時期にエステ用と称して同じ原理の機器が市場に登場してきました。業者に問い合わせると違法性はなく、医療行為ではないという回答です。
しかし、やはり今年になって逮捕者が出ています(ニュースはこちら)。
私の予測は残念ながら当たってしまいました。機器の理論や効果を理解している側からすれば、普通に考えると、当然の結果です。
これについては数ヶ月前のブログで、様々な問題点を書きました(こちら)。

医療側もエステ側も、業界全体が混乱しているまま10年以上が経過しています。
急速に美容業界、特に機器が発展してきたためです。

今回の大手脱毛サロンの経営に関する件をきっかけに、美容医療、エステともに前に進むことが出来るでしょうか。行政側からある程度の指針が呈示されることで、それぞれの分野で何が出来るのか、一発屋みたいに危険な橋を渡ることなく、穏やかでも美容という大きな分野が成長していくことが出来るのではないでしょうか。
医療とエステ、この二つは美容の両輪です。反対の動きをしたり、互いにぶつかり合ったりしては美容の業界が前に進むことが出来ません。
車輪をコントロールする役割、それは行政なのか、それとも何か新しい機構が必要でしょうか。








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