今週月曜日の敬老の日は福岡でセミナー講演でした。
テーマはピコ秒レーザーと炭酸ガスレーザー。
炭酸ガスレーザーは、ほくろ治療にもっとも使用され、日常診療で活躍する機器です。当院で使用している高性能スキャナ付き機器のコアという製品について解説しました。高額な機器ですが、その性能は素晴らしく、安価な機器と比較して治療後の凹みなど仕上がりが雲泥の差です。一般の方の認識は同じレーザーかもしれませんが、結果などは別次元であり、スキャナーの重要性などを主に解説させて頂きました。
そして、ピコ秒レーザーのピコウェイについても講演しました。先日のソウルでアジア中のエキスパートドクターが集まり、開発陣と共に熱いディスカッションをして得た沢山の知識、ヒントをもとに理論的にいかにピコウェイが優れているのか、ピコウェイだけができる応力閉じ込めの効果などを詳しく説明しました。
セミナー終了後はシネロンキャンデラ社の新しい福岡オフィスで懇親会。
演者と参加された先生方と。
ここから同業向け。
メラニン顆粒の300ピコ秒という業界最短の発振時間が生み出す非熱的なメラニン破壊は他社製品では得られない効果を生み出せます。諸説あり計算は複雑ですが、メラニン顆粒の応力緩和時間370ピコ秒だそうです。生じる衝撃波をメラニン顆粒の中に留めるには理論上はこの数値以下の発振時間が必要です。しかしここにはメラニンへの吸収率が影響し、あまりに高いと強いピークパワーゆえにダメージが生じますので、出力設定には繊細な配慮を要します。しかし最適波長である既存の機器は発振時間が長すぎます。これを解消したのがピコウェイになります。新しく開発したハンドピースで、最適波長を最短発振時間で照射できるようになりました。そして現在六種類の照射パターンを組み合わせた全顔治療が出来る唯一の機器です。