先日発行された、私の執筆した医学書ですが、アマゾンでは売れ行き好調で、驚いています。
但し、今はまだ私個人と繋がりのあるドクターが主たる購入層と思います。内容を見て買うのは書店でということになるので、これからどれだけ販売できるかが真の本の評判になるのかなと思っています。
イチからはじめる美容医療機器の理論と実践/宮田成章
¥6,300
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医師・医学者にとって医学書を執筆するということは一つの夢でもあり、素直に喜んでいます。
私自身は、美容医療という業界に身を置きながら、メディア戦略に興味がなく、美容とのバランスを取りながら「医学」として仕事をしてきました。その結実した形が医学書執筆というものであり、自分の信念を曲げずに仕事をしてきて良かったなと実感しています。
私がこの業界に入ったとき、形成外科医という手術の腕で勝負してきた世界から180度違う美容というフィールドで、叶えたいと思っていたことが3つありました。
もともと大学関連でずっと働きたいと思っていた堅物ですので、単なるキャラクター的に良い先生とかメディアで有名なとかそういうことで終わらせたくなかったのです。患者様との一対一の診療・仕事ではあっても、その中で学術的に上のレベルを目指し、それを日常診療にフィードバックしたいと考えていました。「良い先生」だけではなく「良い医療」を目標に。
さてその3つの目標ですが、
・学術的な地位を高めること
・開発に関与した機器ができること
・自分の書いた医学書を世に出すこと
やっとこれら全てを達成できたと思っています。
1つめは、学会での講演も増え、海外に招待もされるようになりましたし、美容外科学会など幾つかの評議員・役員をさせて頂いたりもしています。
2つめは、既に幾つかのワールドワイドに販売されている機器で自分自身のアイデアを実現させた機能がついています。そして初期から開発に関与した機器もほぼ完成しました。これはメカオタクにはたまらない話です。
3つめが、今回発刊された書籍です。もちろん雑誌に載ったり、自費で出版される一般向け書籍と異なり、純然たる専門書・医学書です。自分のしてきた仕事、知識を同業に広く伝えることは義務でもあります。
まずは叶えたいと思っていた目標が達成しましたので、次なる目標に向かって邁進します。
まだまだご高名な先生の足下にも及ばないですが、自分なりの山の頂上を見てみたいと思います。
そしてこれからは(も)、自分だけではなくクリニック全体がきちんと成長しなければいけません。豪華な内装や、医療ではない過度の接遇など、見せかけのくだらないことに囚われるつもりはありません。レストランと同じで、内装や雑誌・TVでの宣伝など目を引くものがあっても肝心の味が今一つでは長続きしません。本質を高めなければいけないと思います。しかし現実には、まだまだ人を育てることや管理していくことなどはできていませんし、自分自身の心もまだまだです。それに、華美なものではなく質素でも、きちんとした対応をしなければいけないと思っています。
患者様にお叱りを受けながらも、正々堂々とした医療ができるように日々努力邁進していきたいと思います。
もちろん今後も自惚れることなく、真摯に診療をしていく所存です。そしてこの業界に有益な情報・知識・技術を提供できるよう、長く第一線で働いていこうと思います。
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医学書出版とこれからの目標
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