韓国発祥の水光注射:ダーマシャインは雑誌だけではなく昨日はテレビでも取り上げられていたそうで、最近急激な盛り上がりです。肌の保湿力や輝き、キメを回復する治療として、水光注射は当院でももちろん人気がある手法となっています。
この水光注射:ダーマシャイン、実は日本導入当初は出血も多く、いわゆるダウンタイム(かさぶたや赤みの期間)もあったので、韓国の設定では日本でとても流行するとは思えませんでした。
ただ、韓国内で初めて水光注射のダーマシャインを見たときに、これは絶対面白いと考え、自身のマニアック心に火がついて、製造元のHUONS社や輸入代行業者さんと打ち合わせ・韓国へも見学に行ったりして、問題点を解決する日本人向け設定を見つけ出しました。その後は国内のセミナーなどで講演、いつものように業界での新しい治療法普及のお役に立てると良いなと思っていました。
ただ、徐々に普及すれば程度に思っていたのですが、ここ数ヶ月の水光注射の急激な流行には目を見張るものがあります(せっかく先んじたのだから、私ももっと商売上手にならなければいけませんね、本当は)。
ぼやきはともかく、
針を刺す深さや機器の圧力、インターバル設定、薬剤の希釈方法など、どれも日本ならではの設定となり、ダウンタイムを気にせずに治療をできるようになったことが水光注射ダーマシャインの流行している最大の理由だと思います。注射でヒアルロン酸など様々な薬剤を入れる方法というのは、従来はどうしても数日間の膨疹など注入したことが分かってしまうものでした。もともと「水光注射」という言葉自体は用手的に注射器でヒアルロン酸を打ち込むことを指しています。それを機器で実施することで針の深さを一定に、かつ垂直に刺して、効果の安定と痛みの軽減を図り、吸引圧をかけながら注入することによっても痛みが軽減、かつ注入スピードや量を細かく設定できるのです。これらがダーマシャインの最大のメリットです。
実際当院でも毎日この水光注射ダーマシャインを実施していますが、評判が非常に良く、最近ではさらにアドバンスな方法も始めています。
日本向け設定を考えた際に、韓国での設定と大きく違った点、そしてそれがなぜ韓国では評価されていたのか、ずっと疑問でした。出血や腫れのリスクを取っても選択していた理由というのが、単なる患者の外見上の「やられた感」(針を刺した以上出血していないと満足しないという不思議な感覚)だけだと思っていたのですが、それ以外にも機器の構造的な問題を理解するにつれ、徐々に自分の中で見えてきたものがあります。
それらを臨床に還元して、更なる効果を見出していく、水光注射ダーマシャインはそれができそうな気がします。
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水光注射:ダーマシャインの流行
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