ゴールデンウィーク真っ只中。
今年は飛び石連休のため、当院では暦通りの診療。本日も通常診療をおこなっております。
休診日はプライベートな時間を楽しみつつも、溜まりに溜まった原稿、プレゼンなどの作成に追われています。。。。
今年も国内外での講演活動に勤しんでいます。
一開業医が何故そんなに?と言う方々も多いのではないかと思います。最近、患者様からその質問をよく受けるので、今回はちょっと説明します。
新しい治療に携わる場合、美容に限らず多くの医師が同じような活動をしています。ただ、美容医療分野は新しい治療法が次々と導入される領域であるため、週末に多数のセミナーが開催されますし、学会も形成外科、皮膚科、美容外科、抗加齢医学と多岐に渡りがちですので回数が多くなります。
もちろん私自身は大学の教授になるわけでもないですし、これ以上何か出世するわけでもありません。地位も名誉も全く関与しない仕事です。しかし新しい治療法に興味を持ち、様々な事を実施している以上、他のドクターにその情報を提供する義務もあります。ただ、単に新しいだけで何でも手を出しているわけではありません。テストを繰り返し、効果・安全性を確認し、クリニックに「本当に」導入して初めて、対外的にお話しをするようにしています。
機器や製剤を販売、紹介している業者さんにとって、医師の間にその情報を提供することは経営的なメリットが大きいと思います。しかし駄目なものを推し進めるわけにはいきません。特に利害が絡んでしまうと医師の本分として宜しくありませんので、そのあたりはきちんと良識を持って対応するように心がけています。時には危ない製剤・機器もあります。最新でもないのにそう見せているだけの機器もあります。世界では全く評価されていない機器・製剤もあります。
患者様は実験台ではないので、新しいものであるほどに慎重に調べ、テストを繰り返していく必要もあります。どんなに効果があっても、あとでトラブルになるようなものは避けなければいけません。私自身も苦い思い出があります。以後、慎重に、安全なものを吟味するようにしています。
ビジネスとして抑止的に動くこともあるので、それを面白く思わない人には時に冷遇もされますが、信念は曲げないようにしています。
講演活動は、様々な治療を率先して始める医師としての義務です。そしてそれは自分自身の地位を上げるためのものではありませんし、何か経済的なメリットがあるものでもありません。講演がビジネスになってしまうと、医師ではなくなってしまいます。
また教育的な講演も依頼されますが、自分自身は少しだけ長くこの世界で活動しているだけであって、優劣があるわけではありません。普通の内科などの開業医と同じです。講演しているから腕も良いというのは幻想であり、繁盛しているかどうか、医療技術、医師の性格、待遇、診療時間や立地など、個々の患者様によってその比較対象は異なると思いますが、いずれにせよ講演活動は医師の腕の評価にはなりませんし、なるものでもないと思っています。
開業医は日々の診療に全力を尽くすべきであり、患者側からの評価が全てです。それを満たした上で、講演などの活動が成り立ちます。しかし、新しいものを導入し、それを極めたいと思えば、クリニックを休診にしても国内外へ情報を得るためにアクティブに動いていきます。それがいずれ還元されると信じて。
ちょっと私的に大事な人・応援してくれた人を失ったので、今回はこんな内容のブログになってしまいました。
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講演活動と信念
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